EdgeRouter X – 1. 初期設定

さてとうとう足を踏み入れてしまいましたね。ではでは EdgeRouter X (ER-X) の設定をしてみましょう。

ただインターネットの設定というのは万国津々浦々のご家庭で千差万別だと思います。また ER-X 自体前述の通り設定をちょっと間違えただけでもまったく動作しないということもあり得ますので、すべて自己責任で、データのバックアップや替えのルーター等用意した上で設定を始めることをオススメします。あともちろん、このページは個人が偏った趣味で片手間に書いているだけのものであり、何かあっても電話サポートも緊急対応もお詫びも祈祷も何もできませんので・・その点ご容赦ください。

ER-X の梱包箱はこんな感じです。

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ではまず ER-X を家庭用のルーターとして使えるように初期設定してみます。

  1. Mac と ER-X を LAN ケーブルで接続する
  2. Mac の IP アドレスを変更する
  3. Basic Setup ウィザードで基本的な設定をする
  4. LAN ケーブルをつなぎ直す
  5. Mac の IP アドレスを元に戻す
  6. その他の基本的な設定をする
  7. フレッツで PPPoE の場合など MTU を変える場合の設定
  8. インターネットにアクセスしてみる

私ここいきなりハマりました(笑)。クイックスタートガイドしっかり読めという話ですね。

この記事での ER-X のファームウェアは 1.9.0 です。公式サイトではベースの Linux を Debian Stretch に大幅アップグレードした v2.x.x 系のファームウェアが公開され始めましたが、まだまだたくさんバグがあるようなので、このサイトで紹介しているような用途では v1.x.x 系をオススメします。

今回の設定後はこんな感じになります。

ER-X 設定値
ER-X ファームウェア 1.9.0
WAN ポート eth0
WAN 側 IP アドレス 自動 (DHCP or PPPoE)
LAN ポート eth1/eth2/eth3/eth4 = switch0
LAN 側 IP アドレス 192.168.1.1
LAN 内端末 の IP アドレス 192.168.1.XXX
Firewall オン
NAT オン
IP マスカレード オン
LAN 側 DHCP サーバー オン
DNS サーバー 自動取得
LAN 側 DNS サーバー 192.168.1.1
DNS 転送 オン (switch0)
SSH オン
SSH ポート 22 ( LAN 側のみ)
タイムゾーン設定 任意に設定

では設定してみます。


Mac と ER-X を LAN ケーブルで接続する

まずは初期設定をするために Mac と ER-X のポート eth0 を一時的に LAN ケーブルで接続します。

Mac: Ethernet ポートにケーブルを接続
ER-X: eth0 ポートにケーブルを接続

Mac の IP アドレスを手入力で変更する

ER-X の初期設定の IP アドレスである 192.168.1.1 にアクセスするために、 Mac の IP アドレスを手入力で変更します。ここでは 192.168.1.2 にしてみます。

構成: 手入力
IP アドレス: 192.168.1.2
サブネットマスク: 255.255.255.0
ルーター: 192.168.1.1
右下の "適用" ボタンを忘れずに押す

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Basic Setup ウィザードで基本的な設定をする

それではブラウザで ER-X の管理画面を表示します。Safari で ER-X にアクセスし、初期設定用のユーザーネーム ubnt とパスワード ubnt を入力します。

Safari で https://192.168.1.1/ にアクセス
username: ubnt
password: ubnt

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管理画面が表示されたら、画面上一番右の Wizards タブをクリックし、その後左の Setup Wizard から Basic Setup を選びます。ここでこのルーターを基本的な家庭用ルーターと同等になるよう設定します。インターネットにつながる WAN ポートは eth0 、LAN 内の端末から見たこのルーターの IP アドレスは改めて 192.168.1.1 に設定します。もちろんプライベートアドレスならなんでも OK です。インターネットに接続する方法 (= WAN 側の IP アドレスを取得する方法) は Comcast 等だと DHCP ですが、フレッツ等だと PPPoE になりますので、環境に合わせて変えてください。また管理者のアカウントも同時に作成します。初期設定用の ubnt のアカウントは管理者のアカウントを新規に作ると自動的に削除されます。

Internet port
Port: eth0
Internet Connection Type: DHCP
Firewall: Enable default firewall
One LAN: Only use one LAN

LAN Ports
Address: 192.168.1.1 / 255.255.255.0
DHCP: Enable DHCP Server

User setup
User: Create new admin user
 User: お好きなユーザー名
 Password: お好きなパスワード
 Confirm Password: パスワード確認

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ちなみにフレッツ等で PPPoE でインターネットにアクセスしている場合はこんな感じですかね。

Internet port
Port: eth0
Internet Connection Type: PPPoE
 Account name: プロバイダからもらう PPPoE のアカウント名
 Password: プロバイダからもらう PPPoE のパスワード
Firewall: Enable default firewall
One LAN: Only use one LAN

LAN Ports
Address: 192.168.1.1 / 255.255.255.0
DHCP: Enable DHCP Server

User setup
User: Create new admin user
 User: お好きなユーザー名
 Password: お好きなパスワード
 Confirm Password: パスワード確認

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この設定では Only use one LAN を選択しているので、 eth0 ~ eth4の4つのポートが switch0 として内蔵ハードウェア処理のスイッチングハブとなり、 LAN 側のネットワークは 192.168.1.0/24 (192.168.1.0 ~ 192.168.1.254) の1種類だけになります。もちろん後で LAN 側の各ポートに違うサブネットのネットワークを割り当てたり、 VLAN 作ったりもできます。

入力し終えたら、 Apply ボタンを押して、 ER-X を再起動させます。


LAN ケーブルをつなぎ直す

次は Mac と ER-X の eth0 ポートを一時的につないでいた LAN ケーブルを LAN 用のポートである eth1 ~ eth4 ポートのどれかにつなぎ直します。今回は eth1 にしてみます。また、 ER-X の WAN ポートに設定した eth0 ポートとケーブルモデム等をつなぎます。

ER-X の eth1 ポートと Mac の Ethernet ポートを接続
ER-X の eth0 ポートとケーブルモデムを接続

また、いやウチは有線でなくて普段 WiFi で Mac を接続してるんですよ〜という方は、 Airmac Extreme (もしくは Time Capsule) のルーター機能をオフにするブリッジモードに変更して、 eth1 ~ eth4のどれかに LAN ケーブルで接続すれば、ルーターは ER-X を使いながら WiFi は引き続き Airmac という役割分担にできます。 WiFi の設定そのものは変えなくてオッケーです。

Airmac ユーティリティで Airmac をブリッジモードに変更
ER-X の eth1 ポートと Airport の WAN ポートを接続

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Mac の IP アドレスを元に戻す

さて、これで ER-X の DHCP が有効になったので、手入力で設定した Mac の IP アドレスを元の自動 = DHCP サーバーによる割り当てにもどします。

構成: DHCP サーバを使用
IP アドレス: (自動で割り当て)
サブネットマスク: (自動で割り当て)
ルーター: (自動で割り当て、もちろん 192.168.1.1 )
右下の "適用" ボタンを忘れずに押す

screen-shot-2016-10-05-at-12-58-02-am


その他の基本的な設定をする

それでは再度 ER-X にアクセスして、もうちょっと設定してみましょう。アクセスする ER-X の IP アドレスは 192.168.1.1 です。

Safari で https://192.168.1.1/ にアクセス
username: さっき設定したユーザー名
password: さっき設定したパスワード

ここで Safari が証明書が云々言ってきたら、 "UBNT Router UI" を常に信頼する にチェックを入れておきましょう。次回から何も言われなくなります。

それでは何か設定してみましょう。デフォルトのタイムゾーンが UTC になっているので、使っている地域に合わせて変更してみます。メイン画面下の System タブを開くと時刻を設定する場所があります。今回は北米にしてみました。

System タブを開く
Time Zone: 任意の地域に設定
System タブ内画面下の Save ボタンを押す

screen-shot-2016-10-04-at-10-32-25-pm

変更後は忘れずに Save ボタンを押してください。


フレッツで PPPoE の場合など MTU を変える場合の設定

フレッツで PPPoE 接続の場合などは、 MTU を変えないと接続が不安定になる場合があります。なので MTUMSS Clamping の設定をしておきます。

管理画面の Dashboard タブをクリック
pppoe0 の Actions ボタンを押し、 Config を選択
MTU: 1454
Save ボタンを押す

screen-shot-2016-10-08-at-10-01-10-pm

管理画面の Wizard タブをクリック
TCP MSS clamping をクリック
Enable MSS clamping for TCP connections にチェック
Interface Types: PPPoE
MSS: 1414
Apply ボタンを押す

screen-shot-2016-10-08-at-9-59-47-pm

MSS には MTU – 40 の値を入れておけばひとまず問題ないです。


インターネットにアクセスしてみる

さあこれで、 ER-X を基本的な機能を備えた高性能なルーターとして使う準備ができました。では早速インターネットに繋がるか試してみましょう。適当なサイトをチェックしてきちんと表示されるか見てください。表示されない場合・・なんか設定が間違ってます(笑)。

スピードテスト系のサイトにアクセスして、スピードが速くなったかチェックしてみるのもいいですね。

SourceForge HTML5 Speed Test

fast.com

スピードが速くなった方、おめでとうございます。前に使っていたルーターの性能が回線の早さに追いついてなかったのかも・・ですね。新しいルーターにした甲斐があったというものです。また Comcast 等使っている方は、これを機にケーブルモデムの再起動、もしくは新しいモデルへの買い替えを試してみるのもいいかもしれません。 Comcast は年に1度くらい回線のスピードをしれっと上げることがありますが、ケーブルモデムを再起動しないと、もしくはケーブルモデムが古い場合、せっかく早い Tier になったのに速度が遅いままになる可能性がありますので、要注意です。あんまりスピードが上がらなかった方は、このページで紹介しているハードウェアオフロードを有効にして速くなるか試して見てもいいかもしれません。

ではでは、お疲れ様でした。


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