非常用やアウトドアに便利なクランク発電ラジオ。ここアメリカでも様々な機種が発売されていますが、どうしても実用一辺倒で無骨な外観のものが多く、デザインの美しいモデルがなかなかありませんでした。
カリフォルニアの Eton 社はそんななかでも比較的デザインコンシャスなモデルを揃える、非常用ラジオを中心としたアウトドア機器メーカーです。
そんな Eton が2011年のCESで発表したのが TurboDyne シリーズ。
クランク発電やLED等のベーシックな機能にプラスして、内蔵の USB 携帯電話チャージャーが iPhone にも対応した新シリーズです。
今回発表されたのは、下記の3機種。
なかなかにポップな外観。 AXIS なんかは地球防衛軍で配られそうな勢いです。ちなみに ROAD TORQ は単なるオシャレな明かりで、ラジオもUSBチャージャーもないようです。
ようやく初期ロットが出荷されたようで、我が家にも届きました。モデルは ROVER のホワイトです。 amazon.com で$49.99。
このモデルの特徴は下記の通り。
- AM アナログチューナー (520 – 1710 KHz)
- FM アナログチューナー (87 – 108 MHz)
- ロッドアンテナ
- 手回し発電用クランク
- LEDライト
- USBチャージャー (iPhone 対応)
- 本体充電用端子 (Mini USB)
- ヘッドホン端子
AM/FMのチューナーがアナログなおかげで、ラジオが日本でも使えます。
ちなみに北米はAMが10KHzステップです。上位機種の Axis などデジタルチューナーを載せたラジオは、9KHzステップで並んでる日本のAM局を捉えることができないので注意です。
そう、今回はソーラーとAMラジオを天秤にかけて、結果 ROVER を選びました。
FMも日本で使えますが、87MHz~108MHz対応なので87MHz以下の局は
聴取不可。これは日本のFM周波数帯域がテレビ局の方々のオトナの事情で世界標準でない為で、残念ながら J-WAVE は聴けません。
ソーラー付きがいい人はこちらの AXIS がおすすめです。
ではまず箱から。
というわけで開けてみました。付属品は赤いストラップとMini USBケーブル。あとは投げ込みチラシかと見まごう超シンプルな説明書1枚。・・少なっ!
北米赤十字のロゴーマク入り、赤と白のシンプルな外観。周波数メーターの横にボリュームとチューニングのダイヤルが1つずつ。丸みを多用した、レトロフューチャーなテイストです。バッテリーのせいか、意外とずっしりな重さ。
LEDライト。3灯です。
クランクはアルミ製。同社製のソーラー多機能ラジオ FR600 なんかは、クランクがプラスチック製で「割れるわー!」みたいなレビューを見かけましたが、こちらは丈夫そうです。これを回して内蔵リチウムイオン電池を充電し、そこからUSB端子経由で携帯電話等が充電可能。
チラシ説明書には「20分くらい回せば20-25分通話できるくらい充電できんじゃね?」みたいな事が書いてあります。そんなアバウトな説明でいいのでしょうか。
本体充電用USB端子、出力用USB端子、ヘッドホン端子は防水カバーの中。長い間使用すると膨張してはまらなくなるのが目に見える、クラシックなエラストマー製カバーです。
ちなみに本体充電用USB端子から充電すると5時間でフル充電だそうです。手回し何時間でフルになるかはどこにも書いてありません。良い子はそんな事聞いちゃダメという事ですね。
試しにiPhoneを充電してみました。見事に充電してます。クランク発電ラジオによくある「すごい速く回してる間だけ充電できるタイプ」ではなく、内蔵電池から粛々と充電しておられます。素晴らしい。
ちなみに携帯電話を充電する際はラジオをオフにしないといけないようです。
ちなみに日本では、ソニーから手回し発電機能付きAM/FMラジオで ICF-B03 という機種が出ています。携帯電話充電機能付き。FOMA>iPhoneアダプターを使うことでiPhoneに充電できた、というレビューもちらほら見かけます。
というわけで、 Eton ROVER の開封レビューでした。備えあれば憂いなしですが、でもこればかりは使う機会がない方がいいですね。
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Links
- Eton Rover (Eton Corporation)
- Eton Rover White (Amazon.com)
- Eton Rover Black (Amazon.com)
- ソニー ICF-B02 (Sony.co.jp)
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