私が投資と税金について知っている二、三の事柄

さて、確定申告シーズンたけなわですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

アメリカに来て 10 年余、投資やら tax return やら人並みにやって参りました。その中で私が好きなことを、サラリーマン視点でブログに書いてみます。

もちろん私はプロでも有資格者でもなんでもないので、これはアドバイスとかでは毛頭なく、単なる自分の好きなことを徒然なるままに記した私小説です。なのでご自身で投資や税金に関して何かなさる場合は、必ずプロの人に相談してくださいね。

ちなみに今回は長いし絵とか全然無いです。お手元にお茶などご用意の上、優しい気持ちでお読みください。

インデックスファンドが好き

さて、アメリカにはたぶん世界で最も発達した金融・証券市場があります。世界中のほぼ全ての投資の本に「投資の王道は低コストのインデックスファンドを買って長期保有すること」と太字で書いてありますが、その文脈においてアメリカには多種多様かつ低コストな ETF がたくさんあってとても恵まれていると思います。その中で、お気に入りの銘柄をいくつか書いてみます。

インデックスファンド? ETF ?

インデックスファンドは、市場平均に連動するファンドです。たとえば S&P 500 に連動するインデックスファンドは、乱暴に言えば S&P 500 の全銘柄に投資するファンドということになります。そして ETF は、インデックスファンドを株として上場したものです。インデックスファンドはファンドを扱っている会社で買いますが、 ETF はどの証券会社でも買えます。

インデックスファンド vs そうでないファンド

いや、そうは言ってもインデックスファンドなんてほんとにいいの?たかが市場平均でしょ?凄腕のファンドマネージャーのいるヘッジファンドとかの方が儲かるんじゃないの?と仰る方もいますが、大丈夫です。たかが市場平均にかけるインデックスファンドに、世の中の9割のアクティブ型ファンドが負けてしまう、というのは統計的事実です。長期投資を前提にしたらもっと負けるんではないかと思います。経済はなんでも検算して答えが確かめられるのがいいですね。ちなみにウォーレン・バフェット氏がやった有名な賭けの話はこちら

んでもって私のような素人が買う個別株なんぞはプロのヘッジファンドに 100% 負けてしまうわけです・・。

tax return が好き

そして突然ですが、なぜか私は tax return が好きです。会社の先輩から、色々数字をいじって税金が上がったり下がったりするの見ると面白いよ、と言われ、そうしたら本当に面白かったので、それ以来毎年 tax return を楽しんでいます。そして tax return の醍醐味はいかに節税するかに尽きます。なので私の好きな節税できる口座とかも書いてみます。投資の王道は低コスト。そして tax return の王道は節税ですな。

好きな ETF / インデックスファンド

まず一番好きなのが我らが庶民の味方 Vanguard の超人気超低コスト ETF である VTI です。現在手数料 0.03 % と常に業界最低を目指す鯔背な姿勢に好感が持てます。下がり続ける手数料をうっとりと眺めるのが、ささやかな楽しみです。ちなみにファンド版は VTSAX になります。

普通の (アクティブな) ファンドの会社には必ず地下室に緑のサンバイザーをかぶった人がたくさんいて、どうやったら顧客から1ドルでも多く手数料を取れるか毎日研鑽していると聞きます。しかし Vanguard では同じようなサンバイザーさんたちが、どうやったら手数料を下げられるか格闘しているようです。ということは・・いまから起業するとしたら緑のサンバイザー製造しかありませんね。

VTI も VTSAX も Vanguard で買えば購入手数料は無料です。流動性が高く1口が安いのが好きな方は VTI 、きっちりした額の投資や毎月の自動積み立てが好きな方は VTSAX をどうぞ。

Charles Schwab の SCHB も少しだけ買ってます。これは VTI と最低手数料を競うライバルです。一緒についてくる Charles Schwab の銀行口座が、なんと世界のどこの ATM で現金引き出しても手数料を返金してくれるというので口座開設しまして、まぁそれで何も買わないのは Schwab さんに失礼かなと思って買いました。

債券は VCADX が好きです。これは配当にかかる連邦とカリフォルニアの両方の税金が免除になります。 Intermediate の方が Long-term よりパフォーマンスは落ちますが、 Bogleheads なんか見ると絶対 Intermediate だろ常考とか書いてあります。なんで Vanguard の BND にしないかというと・・ゴニョゴニョ。

はい、これだけなんです。どれもコツコツ買って買っては放置が基本です。いまのところアメリカに来て以来年間平均 10% くらいリターンがあるように見えますが、リーマンショック後はずっと調子がいいので、これはラッキーな期間だったかなと少し身構えています。

インデックスファンドによる長期投資の最大のメリットは、楽でいいことだと思います。銘柄の値動きを見ながら売ったり買ったりという丁々発止を味わいたい場合には、少し物足りないかもしれません。

株 vs 債券

株と債券をどれくらいずつ保有するのがいいか、は人類の永遠の課題な気がします。何が正解かはわかりませんが、ここに Vangurad 調べの、過去 90 年間の株と債券の比率を変えて投資した場合の、平均年間リターンや、値動きの最高値、最悪値なんかがあります。

Vanguard portfolio allocation models

このデータは過去 90 年におけるまぎれもない真実です。教科書に載せてもいいんじゃないかと思います。

日本では・・

ETF はまだまだですが、それでも最近だいぶインデックスファンドが増えたようです。

日本でコツコツ投資するなら、このツイートにあるように、楽天 VTI を楽天カードで積み立てるのがいいかなぁと思います。たぶん 30 年続ければこの人の言うように1億円ぐらいは貯まりそうです。何しろ楽天カードで積み立て時 1% 還元なので、投資リターンが初回必ず 1% アップするようなもんです。 VTI の手数料以外に楽天に手数料取られるのが微妙ですが、まぁ 1% 還元なので大目に見ましょう。でも 30 年積み立てると楽天の取り分の方が多くなります。うまくできてますね。

楽天・全米株式インデックスファンドの積立投資が資産運用の最適解になりうる理由

日本の人が全員これをやると・・老後 2000 万円問題が解決し、そのかわり日経平均が0円に。みたいな。

好きな節税

サラリーマンにできる範囲で、なるべく AGI を減らしなるべく投資のリターンに税金がかからないようにするゲームが好きです。でもたいしたことはやってなくて、以下に挙げるようなことが好きです。

401k

まずは古式ゆかしく traditional 401k が好きです。 AGI を減らせるので、減った分の所得税が減るのと、運が良ければ tax bracket も下がったりします。 401k は選べる商品が少ないのが残念なところですが、それでも Vanguard のファンド選んでます。配当やキャピタルゲインは tax deferred で、リタイア後引き出す時に所得となり所得税が課税される感じです。

529

また 529 も好きです。 529 は連邦の方では tax deductible ではないですが、州によっては州税が deductible なところがあります。が、カリフォルニアは deductible でないので、カリフォルニア住民の方はどこの州の 529 使ってもあまり変わりません。私は Vanguard がサポートしてるニューヨーク州が好きです。ニューヨークに住んでる人は deductible なんですよね。いいなぁ。もちろん Vanguard 好きの私はネバダ州の Vanguard 529 Plan も検討しましたが、手数料が若干ニューヨークの方が低いのでニューヨークにしてます。どちらもポートフォリオは Vanguard です。

529 での配当やキャピタルゲインは子供の教育費用に使うと tax free な気がします。夫婦二人での贈与税免除限度額はあげる人1人に対し年間 $30000 くらいだったと思います。

この限度額は別に親でなくても変わりません。おじいちゃんおばあちゃんから同じ 529 の口座にギフトとして受け取ることもできます。他人でもオーケーです。なので、年間 $30000 余ってる方はぜひうちの子供の 529 に入れてください。ご連絡いただければリンク送ります。

ちなみに Upromise を使うと、いろんなサイトやレストランでのキャッシュバックを 529 口座に入れることができます。

Backdoor Roth IRA

そして Backdoor Roth IRA が好きです。 Roth IRA はある程度の所得があると直接拠出できませんが、所得制限のない after-tax tradtional IRA に拠出して、それを Roth IRA にコンバートするのが Backdoor Roth IRA です。私は Roth 派ではありませんが、 after-tax non-Roth IRA と Roth IRA どちらがいいかと言われれば そりゃあ Roth に決まってます。ちなみに「即座に」コンバートしないと、 after-tax traditional IRA でのキャピタルゲインには所得税がかかる気がします。 Roth は配当やキャピタルゲインは tax free で、リタイア後引き出す時にも課税されない感じです。

Mega Backdoor Roth

あとは最近知人から教わった、 Mega Backdoor Roth (401k) も好きになりました。これは after-tax traditonal 401k に拠出して、それを Roth 401k に in-plan conversion するものです。確か所得制限はなく、年間拠出限度額は、 $57000 ぐらいから元々の 401k の拠出額と会社のマッチングを引いた額になる気がします。ただ加入している 401k が in-plan Roth conversion に対応してないとダメです。やはり即時にコンバートしないと、キャピタルゲインに所得税かかる気がします。もちろん Roth なのでやはり配当やキャピタルゲインは tax free で、リタイア後引き出す時にも課税されない感じです。ただコレ Roth 401k なので・・リタイアしたら Roth IRA にした方がいい気がします。しかしこの Backdoor とか Mega とかって通称誰が付けたんですかね。

DAF

他にも知人から教わった、 DAF も好きです。アメリカでは子供の学校等寄付をする場面が多々あるかと思いますが、 DAF を使うとある年に大きな額を一括で DAF に寄付し、その後数年にわたって好きな時に DAF から学校や団体に寄付する等ができるようになります。何ソレおいしいの?と思われるかもしれませんが、これにより大きな寄付をした年の tax return で itemized deduction にして AGI を減らしたりできます。すごく大きな臨時収入があって、すごくたくさん税金取られそうな年に所得税を寄付でオフセットするのにも有効です。

ちなみに寄付といえば、現金より株の現物を寄付した方がいい場合もあります。株を寄付するとキャピタルゲイン分が非課税になるので、株を現金にして所得税取られてから寄付するより多く寄付できることになります。

FSA vs HSA

私は長年 FSA が好きでしたが、そういや HSA の方が AGI 減らせるんじゃん!と気がついて乗り換えようかな〜、と思案してます。

おわりに

というわけで私は

  • traditional 401k > VTI / VOO 相当のもの
  • Mega Backdoor Roth > VTI / VOO 相当のもの
  • Backdoor Roth IRA > VTI
  • 529 > VTI / VOO 相当のもの
  • DAF
  • FSA
  • 普通の口座で VCADX
  • 普通の口座で VTI

という優先順位で資産配分して節税するのが好きです。もうおわかりですね。そう、要は Vanguard と節税が好きなんです。アメトークで Vanguard 大好き芸人の回があったら出たいです。

もちろん正解は人それぞれ違うと思いますが、これらを色々組み合わせると、節税しながら色々手堅く投資できるんではないかと思います。ちなみに VCADX は配当に税金がかからないので、 IRA の口座で運用したりしない方がよさそうです。あと tax return でこれらをレポートするには色々ルールがあるのでご注意ください。

しかしこんなブログ書いておいて、 10 年後とかに何かの拍子でインデックスファンド全部が大暴落したりしたら超恥ずかしいですね。


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